自己理解ワークシート:ひとりで書ける15の問い
性格を当てにいく問いではなく、実際に起きたことを思い出す問いを並べています。抽象的な自己分析より、この形のほうが手が動きます。
順番に答えてください。1問2〜3行で構いません。全部で30分ほどです。 書き出した内容は、そのまま自分の取扱説明書の材料になります。
自己分析のやり方(大人・社会人向け):このワークシートの使い方
就活のときの自己分析は、「学生時代に頑張ったこと」のように、過去を遡って材料を探す形が中心でした。 社会人になると、材料が多すぎて、かえって手が止まります。何年分も経験があるので、どこから書けばよいか決められないためです。
このワークシートは、その逆を取ります。期間を、この半年から1年に絞り、実際に起きた場面から入ります。性格を評価するのではなく、「何が揃っていたとき、どう動けたか」を拾うやり方です。
進め方は次のとおりです。ノートかメモアプリを開き、問いを1つずつ書き写して、答えを2〜3行で書きます。うまく書こうとせず、思い出した順にそのまま書いてください。 書きにくい問いは飛ばして構いません。最後まで進んでから戻ると、別の問いの答えが手がかりになって、書けることがあります。
答え方の例:場面で書く
以下は、書き方を示すために作った架空の人物「Jさん」(30代・事務職)の回答例です。実在の人の文章ではありません。そのまま写さず、自分の場面で書いてください。
最近、思ったより早く終わった仕事はどれですか。そのとき何が揃っていましたか。
月次の集計。前月のファイルと手順書が揃っていて、締め切りも先に決まっていた。判断する場面がほとんどなく、順番にこなせた。
連絡の返事が遅くなるのは、どういうときですか。
言い方が強いメッセージが届いたとき。内容を整理する前に気持ちが引っかかって、返事を考える時間が長くなる。
回復に効いたことを3つ挙げるとしたら何ですか。
1人で歩く時間。予定を1つ減らす。寝る前にその日のやることを書き出して終わりにする。
形容詞(「繊細」「真面目」)ではなく、場面(何が揃っていた、何が起きた)で書かれていることに注目してください。 このほうが、あとで取扱説明書の行に直しやすくなります。
進め方(5問)
- 最近、思ったより早く終わった仕事はどれですか。そのとき何が揃っていましたか。
- 逆に、着手までに時間がかかったのはどれですか。何が足りませんでしたか。
- 一人で進めるのと、相談しながら進めるの、どちらが後で楽ですか。
- 決めるとき、情報をどこまで集めたら動き出しますか。
- 締め切りは、あるほうが進みますか。ないほうが進みますか。
人との関わり(5問)
- 誰といるときが、いちばん消耗しませんか。その人の何がそうさせていますか。
- 指摘されたとき、内容と言い方のどちらが気になりますか。
- 連絡の返事が遅くなるのは、どういうときですか。
- 断るのが難しいのは、どんな頼まれ方をされたときですか。
- 人といた後、回復の時間は必要ですか。どれくらいですか。
負荷と回復(5問)
- この半年で、いちばん消耗した週はいつですか。何が起きていましたか。
- そのとき、周りから見て何か変化はありましたか。
- 回復に効いたことを3つ挙げるとしたら何ですか。
- 逆に、良かれと思ってされて、かえってしんどかったことはありますか。
- 調子が戻ったと分かるのは、何が起きたときですか。
書いた後にすること
15問の答えを、次の3つに振り分けてください。
条件(揃っていると進むもの) / 場面(負荷が上がるもの) / 希望(相手にしてほしいこと)
この3つが、そのまま取扱説明書の中身になります。振り分けたら、渡す相手を1人決めて、その人に要る行だけ残してください。
上の架空のJさんの回答なら、「前月のファイルと手順書が揃っていて、締め切りが先に決まっている」が条件、 「言い方が強いメッセージが続く」が場面、 「1人の時間をとれるよう、予定を詰め込まないでもらいたい」が希望に当たります。 このように、答えの一文から1つずつ取り出していきます。穴埋めの形に整えたい場合は、自分の取扱説明書テンプレートに転記してください。
大人の自己分析でつまずきやすいところ
いまの役割に引っ張られる。「自分は営業だから」「親だから」と役割で答えると、場面が見えなくなります。役割をいったん外し、「そのとき、自分は実際どう動いたか」を書いてください。
長所探しになる。大人の自己分析は、強みを見つける作業と思われがちです。このワークシートは、強みも弱みも決めつけず、「どんな条件だと動けて、どんな場面で消耗するか」を拾う問いにしています。
他人の評価で答える。「周りからは頼りになると言われる」は、自分の実感ではありません。実感がなければ、「言われるが、自分ではよく分からない」と、そのまま書いて構いません。
続けるための工夫
30分を一度に確保する必要はありません。「進め方」「人との関わり」「負荷と回復」の3グループを、日を分けて5問ずつ進めても構いません。 グループの終わりで区切ると、続きから始めやすくなります。
一度書いたら終わりにせず、半年に一度、同じ問いに答え直してみてください。環境が変わると、答えも変わります。前回との違いが、そのまま「いまの自分の変化」の手がかりになります。
この方法で届かないところ
思い出せる範囲でしか書けないので、自分では当たり前すぎて意識に上がらない部分は抜けます。周囲との差が出るのはむしろそこなので、ワークシートだけでは埋まりません。
そこを補う方法の一つが、回答から傾向を整理する診断です。Personal Insight Report は60問に答えると、性格・価値観・対人傾向・ストレス反応・仕事/学習スタイルを整理し、相手別の説明文までつくります。 無料で主要傾向3つと簡易サマリーまで確認でき、完全版は980円(買い切り・税込)です。 完成版と同じ構成のサンプルレポートは、全項目を無料で公開しています。ワークシートで書いた内容と見比べると、自分では書かなかった部分が見つかることがあります。
よくある質問
- 自己理解ワークシートは、どの問いから始めればよいですか。
- 上から順に進めるのがおすすめです。「進め方」の5問は仕事の具体的な場面を思い出す問いなので、手が動きやすく、あとの「人との関わり」「負荷と回復」を答えるときの助走にもなります。
- 社会人の自己分析のやり方として、このワークシートは使えますか。
- 使えます。性格を当てにいくのではなく、最近の仕事や人間関係で実際に起きたことを思い出す問いなので、経験が積み上がった大人でも答えやすい形です。思い出す期間は、この半年から1年ほどに区切ると進めやすいです。
- 問いの答えが思い出せないときは、どうすればよいですか。
- 空けたまま先に進んで構いません。全部の問いに答えなくても、条件・場面・希望の振り分けはできます。あとから思い出したら足してください。日を改めて、同じ問いを見直すだけでも違う場面が出てきます。
- ワークシートに書いた内容は、どこかに送信されますか。
- このページに入力欄はなく、書いた内容がこのページを通じて送られることはありません。手元のノートやメモアプリに書いてください。
- ワークシートと診断は、どちらを先にやるべきですか。
- どちらからでも構いません。先にワークシートを書いてから診断の結果と見比べる方法と、診断で出てきた言葉を手がかりに、ワークシートで具体的な場面を探す方法があります。診断は、医療診断や採用判断を目的としたものではありません。
自分では書きにくい部分を埋める
書き終えた後に多いのが「思い出せた範囲では書けたが、これで合っているのか分からない」という状態です。自分の回答だけを材料にしているので、確からしさを自分で確かめる方法がありません。
Personal Insight Report は60問の回答から、性格・価値観・対人傾向・ストレス反応・仕事/学習スタイルを整理し、相手別(親・友人・教師・上司・パートナー・AI向け)にそのまま渡せる説明文まで作ります。各項目にどの回答が根拠になったかも一緒に表示します。完成版と同じ構成のサンプルを全項目公開しているので、先に中身を確かめられます。
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