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PIPersonal Insight Report

ChatGPTで自分の取扱説明書を作る

生成AIに「自分の取扱説明書を作って」と頼むと、それらしい文章はすぐ出ます。 ただしAIはあなたを知らないので、材料を渡さなければ誰にでも当てはまる文章が返ってくるだけです。

結果の質は、渡す材料の質でほぼ決まります。以下は、その前提で組んだプロンプトです。 そもそも何を書くかは自分の取扱説明書の作り方、穴埋めの形で自分で書きたい場合はテンプレートにまとめています。

AIに任せることと、任せないこと

生成AIが得意なのは、材料を整理して、読みやすい文章の形にすることです。バラバラのメモを6項目に並べ直す、長い文を相手向けに短くする、といった作業は短時間で終わります。

反対に、AIにできないのはあなたの実際の場面を知ることです。どの場面で消耗したか、どう頼まれたら動けたかは、あなたしか知りません。ここをAIに推測させると、誰にでも当てはまる文章になります。

そのため、役割を分けます。材料を出すのは自分、並べ替えと文章化はAI、最後に「自分の実感と合うか」を確かめるのは自分です。この分担を守ると、AIを使っても自分の取扱説明書として成立します。

材料の書き方:形容詞ではなく場面で

プロンプトの出来は、材料の欄に何を書くかでほぼ決まります。ポイントは、性格の形容詞ではなく、実際に起きた場面を1〜2文で書くことです。

以下は書き方を示すための、架空の人物「Dさん」(30代・企画職)の例です。

薄い材料:慎重で、考えすぎるところがあります。

使いやすい材料:先週、仕様が2回続けて変わったとき、変更理由が分からないまま手が止まった。理由を一言聞けたら、30分ほどで切り替えられた。

前者からは「慎重な人です」という一般的な文章しか出ません。後者からは「変更の理由が分かると切り替えやすい」という、相手が行動に移せる記述が出てきます。 5つの欄すべてを完璧に埋める必要はありません。埋まった欄だけでも、渡して構いません。

そのまま貼れるプロンプト

コメント部分(材料)を自分の言葉で埋めてから貼ってください。埋めずに貼ると、AIは推測で埋めます。

あなたは、私が他人に自分を説明するための「取扱説明書」を書く手伝いをします。

以下の材料だけを根拠にしてください。材料にないことは推測で補わず、
「材料が足りない項目」として最後にまとめてください。

# 材料
- 最近うまく進んだ場面と、そのときの条件:
- 最近消耗した場面と、そのときの状況:
- 調子が落ちたときに周囲から見える変化:
- 回復に効いたこと:
- 依頼のされ方で、動きやすかった例/動きにくかった例:

# 出力
渡す相手は「(上司 / パートナー / 親 のどれか)」です。
1. 落ち着いて動ける条件(2行)
2. 負荷が上がる場面(2行)
3. 調子が落ちたときの見え方と戻り方(2行)
4. 頼まれ方の希望(2行)

# 制約
- 性格の断定(「あなたは〜な人です」)は書かない。条件と場面で書く。
- 相手がすぐ行動を変えられる粒度にする。
- 全体で10行以内。

うまくいかないときの直し方

抽象的な文章しか出ない。材料が形容詞だけになっていることが多いです。「慎重」ではなく「先週、仕様が2回変わったときに手が止まった」のように、場面で書き直すと出力が変わります。

褒め言葉ばかりになる。生成AIは肯定的に書く傾向があります。「負荷が上がる場面」だけを別のやり取りで書かせると、バランスが取れます。

毎回ちがう結果が出る。生成のたびに文章が変わるのは仕様です。渡す相手が同じなら、一度出したものを手で固定して使ってください。

自分のトリセツの書き方:AIを使う4ステップ

実際の流れは次のとおりです。

  1. 材料を5欄に書く。思い出せない欄は空けておき、「材料が足りない項目」としてAIに戻してもらいます。
  2. 渡す相手を1人決めて、プロンプトの「渡す相手は」を書き換える。上司、パートナー、親で、出力される項目の重みが変わります。
  3. 出てきた文章から、使わない行を削る。10行以内に収まるように、相手に必要な行だけを残します。
  4. 残った行を、自分の言葉で言い直す。ふだん使わない言い回しは、普段の口調に直します。

3と4を飛ばすと、AIの文体がそのまま残ります。渡された側は「本人の言葉ではない」と感じることがあるので、ここは手を抜かないほうがよいところです。

出力を確かめるチェックポイント

AIの出力は、次の4点を見てから使ってください。

自分が書いていないことが入っていないか。材料にない趣味や行動が補われていることがあります。事実と違う行は削ります。

断定になっていないか。「あなたは〜な人です」の形になっていたら、「〜のときは〜しやすい」に直します。

相手が何をすればよいか分かるか。読んだ相手が「で、自分はどうすれば」と思う行は、お願いの形まで書き足します。

褒め言葉に寄っていないか。負荷が上がる場面の行が薄いと、取扱説明書として役に立ちません。「うまくいかない場面」だけを別の依頼で出し直すと補えます。

相手別の渡し方は、上司・1on1に渡す、恋人・パートナーに渡す、親・家族に渡すにまとめています。

この方法の限界

材料を自分で思い出して書く以上、自分が自覚している範囲を超えません。 取扱説明書がいちばん役に立つのは「自分では当たり前すぎて書かないが、周囲から見ると特徴的な部分」なので、 そこが抜けると効果が薄くなります。

また、AIに渡した内容はサービスの設定によっては学習に使われます。 関係や体調に関する記述を渡す前に、使っているサービスの設定を確認してください。実名や勤務先、病名などは、そもそも入れないことをおすすめします。

材料を自分で思い出すのが難しい場合は、回答から傾向を整理する診断で材料を集める方法もあります。Personal Insight Report は60問に答えると、相手別の説明文までつくります。サンプルを全項目公開しているので、AIに渡す材料の形の参考にもなります。診断の結果をAIに渡すかどうかは、任意です。

よくある質問

ChatGPT以外の生成AIでも、同じプロンプトで作れますか。
使えます。材料を渡して出力の形と制約を指定する書き方なので、どの生成AIでも考え方は同じです。出力の癖はサービスごとに違うので、出てきた文章は必ず自分で読み直してください。
AIが作った取扱説明書は、そのまま相手に渡してよいですか。
そのままではおすすめしません。AIは材料の外のことを知らないため、本人の実感とずれた言い回しや、無難すぎる表現が混ざります。自分の言葉に直し、相手に必要な行だけを残してから渡してください。
材料が思いつかないときは、どうすればよいですか。
先にワークシートの問いに答えて、材料を集めてください。うまくいった場面と消耗した場面を1つずつ思い出すだけでも、プロンプトの材料としては足ります。
実名や勤務先、体調のことを入力しても大丈夫ですか。
避けてください。取扱説明書の下書きに、実名、勤務先、病名や通院の情報は要りません。「同僚」「上司」「前の職場」のように置き換えても、出力の質はほとんど変わりません。入力内容の扱いは、使うサービスの設定で確認してください。
ChatGPTで作る方法と、診断で作る方法は、どちらが向いていますか。
材料を自分で思い出せて、渡す相手がはっきりしている人はChatGPTで足ります。自分で気づいていない部分を回答から拾いたい人は、診断のほうが向きます。併用も可能で、診断の結果を材料としてAIに渡すこともできます。

自分では書きにくい部分を埋める

このやり方の限界は、材料をあなた自身が思い出して書く必要があることです。自分で気づいている部分しか材料にならないので、周囲との差が出る部分ほど抜け落ちます。

Personal Insight Report は60問の回答から、性格・価値観・対人傾向・ストレス反応・仕事/学習スタイルを整理し、相手別(親・友人・教師・上司・パートナー・AI向け)にそのまま渡せる説明文まで作ります。各項目にどの回答が根拠になったかも一緒に表示します。完成版と同じ構成のサンプルを全項目公開しているので、先に中身を確かめられます。

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